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論理と感情について

 

人間は論理的に説明されると、納得すると思っているかも知れないですが、そのようなことはありません。人聞は感情によって納得し、そして行動を起こすものです。そのため、周囲と良好な人間関係を築き、感情的な軋轢がない状態をつくっておかなければなりません。そうしないと、相手を説得し、納得させ、行動を起こすようにはできません。

 

論理的であることは必要ですが、それは必要条件であり、必要十分条件ではありません。十分条件を満たすためには、以下のことを理解しておかなければなりません。

 

(1)人は全能ではないということ

(2)人は感情で動くこと

自分の常識が相手にとっての常識であるとは限らない。相手の状況・背景を踏まえ、協力を求める事が大切です。

「これだけ説明しても、なぜ彼はできないか理解できない?」というような話を良く聞きますが、これは「できないではなく、やりたくない」という状態に陥っているのかもしれません。

 

ちなみに、古代ギリシャの哲学者であるアリストテレスは人を動かす(説得する)ためには、「エトス(信頼)」「バトス(共感)」「ロゴス(論理)」の3つの要素が重要だと言っています。

先ず、人に行動してもらうためには「エトス(信頼)」が必要です。正しい事も魅力ある条件であっても、信頼できない人の提案は素直に受け入れられません。また、次に必要なのが「バトス(共感)」です。相手の感情に訴え、共感が得られれば相手は動きます。最後は「ロゴス(論理)」です。相手に理解できる論理で説得し、腹の底から納得することで相手は動くということです。

 

古代ギリシャ時代の哲学者の話ですが、現代にも十分に役立つ考え方です。